News
【人事労務3月号】【お知らせ】時間外・休日労働協定(36協定)について
今回は、時間外・休日労働に関する協定(以下「36協定」という。)について、ご説明させて頂きます。
労働基準法では、1週40時間、1日8時間という労働時間の枠(法定労働時間)を定めているところですが(労働基準法32条)、事業運営上、この法定労働時間を超えて労働する必要があります。本来であれば、労働基準法で定めた労働時間の枠を超えて、労働者に労働させることはできず、一方、労働させた場合には、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金という罰則の適用を受けることになります(労働基準法119条)。
しかしながら、今回、ご説明させて頂く、36協定を労働者と使用者の間で締結し、労働基準監督署へ提出することにより、労働者に法定労働時間を超えて労働させて場合であっても、上記の罰則の適用を受けないこととなります(労働基準法36条)。
36協定を締結している場合、その有効期間を4月1日から翌年3月31日としているケースが殆どかと思われますので、36協定の締結及び届出は漏れていないか、又記載内容は正しいか等、今一度、ご確認ください。
1.36協定締結に関する基本的な手順
①時間外・休日労働が発生する可能性がある
- 所定労働時間が7時間の会社で、所定労働時間(7時間)を超える労働を行った場合であっても、労働時間が、労働基準法で定める8時間を超えない場合には、36協定の締結は不要となります。
▼
②36協定(労使協定)の内容を36協定届に記入
- 時間外労働時間の上限あり。必要に応じて、特別条項付き36協定の締結が必要となります。
- 協定の締結当事者である労働者の過半数を代表する者の選出方法に注意してください。
▼
③36協定届を労働基準監督署に届出
- 労働基準監督署への届出は、直接持参又は郵送。控えの提出も忘れずに行ってください。
- 36協定は、受付日以後の日について適用されます。(有効期間を4月1日からとした場合、4月1日までに労働基準監督署に受付される必要があります。)
▼
④届出後、常時各作業場の見やすい場所への掲示等により労働者に周知
- 労働基準法106条に基づき、労働者への周知が必要。(周知をしない場合には、罰則の適用あり(30万円以下の罰金。労働基準法120条))
2.36協定の締結に当たって注意すべき点
Point1:「1日」「1か月」「1年」について、時間外労働の限度を定めてください。
従来の36協定では、延長することができる期間は、「1日」「1日を超えて3か月以内の期間」「1年」とされていましたが、現在では、「1か月」「1年」の時間外労働に上限が設けられたことから、上限規制の適用後は、「1日」「1か月」「1年」のそれぞれの時間外労働の限度を定める必要があります。
Point2:協定期間の「起算日」を定める必要があります。
1年の上限について算定するために、協定期間の「起算日」を定める必要があります。
Point3:時間外労働と休日労働の合計について、月100時間未満、2~6か月平均80時間以内にすることを協定する必要があります。
36協定では「1日」「1か月」「1年」の時間外労働の上限時間を定めます。しかし、現在は、この上限時間内で労働させた場合であっても、実際の時間外労働と休日労働の合計が、月100時間以上または2~6か月平均80時間超となった場合には、 法違反となります。
このため、時間外労働と休日労働の合計を月100時間未満、2~6か月平均80時間以内 とすることを、協定する必要があります。
この点について 労使で合意したことを確認するためのチェックボックスが設けられています。
Point4:限度時間を超えて労働させることができるのは、 「臨時的な特別の事情がある場合」に限ります。
限度時間(月45時間・年360時間)を超える時間外労働を行わせることができるのは、 通常予見することのできない業務量の大幅な増加など、臨時的な特別の事情がある場合 に限ります。
(参考)労働時間の上限規制
2019年4月(中小企業においては、2020年4月)から、労働基準法改正により労働時間の上限規制がスタートしております。今回、36協定にも密接に関連しますので、下記のポイントとなる時間数について再確認ください。
【ポイントとなる数字】
①100時間未満 … 1か月の上限(時間外+休日労働)
②80時間以内 … 2~6月平均の上限(時間外+休日労働)
③60時間以内(※1)… 年平均の上限(残業のみ)
④45時間以内 … 36協定の原則の月の上限
⑤30時間以内(※2)… 36協定の原則の年平均上限ライン
※1:特別条項を結んだ場合 ⇒ 年間720時間が上限(ただし、45時間超は年6回まで)
※2:特別条項がない場合 ⇒ 年間360時間が上限
本紙に関するお問合せ、人事労務に関するご相談等は、 下記までご連絡ください。 社会保険労務士法人EOS 東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー16階 E-mail: accounting@epcs.co.jp https://www.epcs.co.jp
Social Insurance Consulting Firm EOS Firm News Vol. 135
