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【人事労務4月号】【お知らせ①】労使協定締結のルールについて 【お知らせ②】来年度(2024年度)に向けた法改正対応準備
【お知らせ①】労使協定締結のルールについて
まず、前月号で取り上げさせて頂きました「時間外及び休日労働に関する協定」(以下「36協定」という。)は、3月中に所轄労働基準監督署へ提出されましたでしょうか。
多くの企業では、36協定の有効期間を4月1日から3月31日と定めているケースが多く、新たな有効期間前に提出を必要となっております。
36協定は、労働基準法36条(時間外及び休日の労働)に基づく、労使協定となっておりますが、この36協定以外にも、例えば、清算期間が1カ月を超える場合のフレックスタイム制に関する協定(労働基準法32条の4)、時間単位年休に関する協定(労働基準法39条)や育児・介護休業法に定められている育児休業や介護休業の適用除外に関する協定も労使協定となります。さらに、法律上に労使協定に関する文言がなくとも、弊社ホームページでご案内させて頂いている賃金の口座振込み等に関する協定も労使協定の1つなり、様々な場面で労使協定の締結が必要となります。
そこで今回は、改めて、労使協定の締結ルールについて、見て行きたいと思います。
1.労使協定とは
そもそも、「労使協定」とは、と言うことになりますが、一言で言えば「使用者とその事業場で働く労働者との間のルール」というのが、適切かもしれません。労働基準法36条を見てみると、「使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。」と規定されております。
この条文内の赤字の部分である、
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①労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においては、その労働組合との書面による協定
②労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては、労働者の過半数を代表する者との書面による協定
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が、「労使協定」と言われるものとなります。
上記労働基準法36条では、労使協定を締結することによって、労働基準法32条で定める週40時間、1日8時間という法律で定められた労働時間の枠を超えて労働者に労働させた場合であっても、労働基準法違反とはならないこととなります。つまり、法律上の罰則の適用を免れることが出来るという「免罰的効果」を労働基準法36条に基づく労使協定は持っているということとなります。
以下では、労使協定の締結時に注意すべき締結当事者等について、見て行きたいと思います。
2.労使協定の締結当事者等
(1)「労働者の過半数」とは
労使協定は、①労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、②労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者、との書面による協定となりますが、ここでの「労働者の過半数」には、どのような人が含まれるでしょうか。
まず、「労働者の過半数」の「労働者」とは、労働基準法第9条に定める「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」となります。
しかしながら、労働者(使用され賃金を支払われる者)という視点では、管理監督者や病欠の人、派遣労働者も含まれることとなりますが、労使協定締結の際の「労働者の過半数」の「労働者」には、①管理監督者、②病欠者、③出張中の者、④長期欠勤者、という直接雇用の者は含めるものの、非直接雇用の派遣労働者は、含めないこととされています。
これは、労使協定は、事業場に使用されているすべての労働者の過半数の意見を問うたるものであるため、上記①~④の者を含めることとなっております。(昭46.1.18 45基収6202号)。
(2)労使協定の締結当事者
労使協定は、以下の①又は②のいづれかと締結する必要があります。
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①労働者の過半数で組織する労働組合がある場合 → 過半数組合
②労働者の過半数で組織する労働組合がない場合 → 労働者の過半数を代表する者
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そのため、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合には、労働者の過半数を代表する者との労使協定を締結することは出来ないこととなります。
(労働組合が複数あり、どの組合も労働者の過半数で組織されていない場合は、労働者過半数代表との締結が必要となります。)
(3)労働者の過半数を代表する者の選出方法
労働者の過半数で組織する労働組合がない場合には、労働者の過半数を代表する者を選出し、その者と労使協定を締結することとなります。
労使協定を締結した場合であっても、その「労働者の過半数を代表する者」の選出方法が、誤ったものである場合には、労使協定自体が無効となりますので、適正な選出方法で選出された者との締結が必要となります。
労働者の過半数を代表する者の選出方法には、下記の要件がありますので、ご注意ください。
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①【 人的要件 】管理監督者ではないこと(労働基準法41条2号に該当する管理監督者ではないこと)
②【手続き要件】投票、挙手その他労働者の話合い、持ち回り決議、労働者の過半数が当該者の選任を指示していることが明確になる民主的な手続きで選出されたこと → 使用者の意向によって選出された者でないこと。
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【お知らせ②】来年度(2024年度)に向けた法改正対応準備
今年度がスタートし、まだ2週間弱というところですが、既に来年度(2024(令和6)年度)に行われる法改正がいくつかあります。
来年度(2024(令和6)年度)のスタートと共に施行が予定されている法改正は、労働契約に関する法改正がありますので、その準備は、今期中に実施すべきものとなってきます。
そこで以下では、来年度(2024(令和6)年度)のスタートと共に実施される法改正の概要を記載させて頂きますので、今期中に対応すべき事項として、把握頂ければと思います。
1.労働契約関係
(1)労働条件の明示事項の追加
- 労働条件の明示事項に以下のものが追加されます。
①通算契約期間又は有期労働契約の更新回数の上限、②就業場所、③業務変更の範囲
- 無期転換申込権が発生する契約更新時における労働条件明示事項に、無期転換申込機会と無期転換後の労働条件が追加されます。
また、無期転換後の労働条件を明示する際には、労働契約の締結時に書面の交付等の方法により明示することとされている事項については、書面の交付等の方法により明示することとなります。
(2)有期労働契約の締結、更新及び雇止めについて
- 使用者は、有期労働契約の締結後、当該有期労働契約の変更又は更新に際して、通算契約期間又は有期労働契約の更新回数について、上限を定め、又はこれを引き下げようとするときは、あらかじめ、その理由を労働者に説明しなければならないこととなります。
2.その他
(1)専門業務型裁量労働制について
- 本人同意を得ることや、同意をしなかった場合に不利益取扱いをしないことを協定事項に追加することとなり、また、同意の撤回の手続を協定事項及び決議事項に追加することとなります。
(2)障害者雇用率について
- 2024(令和6)年4月1日から、障害者雇用率が、2.5%に引き上げられることとなります(現状2.3%)。
また、短い労働時間(週10~20時間)で働く重度の身体障害者・知的障害者や精神障害者の実雇用率への算定が可能となります。
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Social Insurance Consulting Firm EOS Firm News Vol. 136
