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【人事労務4月号】【お知らせ】労使協定について

今回は、労使協定について、ご説明させて頂きます。

4月より新年度を迎えたところではありますが、時間外・休日労働に関する協定届、いわゆる36協定の提出漏れは、ございませんでしょうか。
多くの企業では、4月1日の年度替わりを基準に36協定を締結し、所轄労働基準監督署に提出しているところではありますが、そもそも、36協定をはじめとする各労使協定を締結する場合、労使協定を締結した場合の効果を理解し、また、締結時のルールは守られていますでしょうか。さらに、どのような場合に、労使協定の締結が必要となるでしょうか。

そこで今回は、労使協定の基本的事項について、確認していきたいと思います。

1.労使協定とは

時間外・休日労働について規定されている労働基準法第36条をみると「使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。」と規定されております。

この条文内の赤字の部分である、
①労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合との書面による協定
②労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定
が、「労使協定」と言われるものとなります。

2.労使協定締結のルール

(1)「労働者の過半数」とは
労使協定は、①労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、②労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者、との書面による協定となりますが、ここでの「労働者の過半数」には、どのような人が含まれるでしょうか。

まず、「労働者の過半数」の「労働者」とは、労働基準法第9条に定める「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」となります。
しかしながら、労働者(使用され賃金を支払われる者)という視点では、管理監督者や病欠の人、派遣労働者も含まれることとなりますが、労使協定締結の際の「労働者の過半数」の「労働者」には、①管理監督者、②病欠者、③出張中の者、④長期欠勤者、という直接雇用の者は含めるものの、非直接雇用の派遣労働者は、含めないこととされています。

これは、労使協定は、事業場に使用されているすべての労働者の過半数の意見を問うたるものであるため、上記①~④の者を含めることとなっております。
(昭46.1.18 45基収6202号)。
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(※)事業場とは(昭22.9.13基発17号)
上記「労働者の過半数」は、原則として、事業場という場所ごとにみることとなりますが、事業場の考え方は、下記の通りとなります。
事業とは、工場、鉱山、事務所、店舗等の如く一定の場所において相関連する組織のもとに業として継続的に行われる作業の一体をいうのであって、必ずしもいわゆる経営上一体をなす支店、工場等を総合した全事業を指称するものではないこと。
従って一の事業であるか否かは主として場所的観念によって決定すべきもので、同一場所にあるものは原則として分割することなく 一個の事業とし、場所的に分散しているものは原則として別個の事業とすること。
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(2)労使協定の締結当事者
労使協定は、
①労働者の過半数で組織する労働組合がある場合 → 過半数組合
②労働者の過半数で組織する労働組合がない場合 → 労働者の過半数を代表する者
と締結することとなります。
そのため、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合には、労働者の過半数を代表する者との労使協定を締結することは出来ないこととなります。
(労働組合が複数あり、どの組合も労働者の過半数で組織されていない場合は、労働者過半数代表との締結が必要となります。)

(3)労働者の過半数を代表する者の選出方法
労働者の過半数で組織する労働組合がない場合には、労働者の過半数を代表する者を選出し、その者と労使協定を締結することとなります。
労使協定を締結した場合であっても、その「労働者の過半数を代表する者」の選出方法が、誤ったものである場合には、労使協定自体が無効となりますので、適正な選出方法で選出された者との締結が必要となります。

労働者の過半数を代表する者の選出方法には、下記の要件がありますので、ご注意ください。
①【 人的要件 】管理監督者ではないこと(労働基準法41条2号に該当する管理監督者ではないこと)
②【手続き要件】投票、挙手その他労働者の話合い、持ち回り決議、労働者の過半数が当該者の選任を指示していることが明確になる民主的な手続きで選出されたこと
→ 使用者の意向によって選出された者でないこと。
・・・ 親睦会の幹事等を自動的に選出し、労使協定を締結した場合、その労使協定は無効となる。
そのため、もし、時間外労働が行われていた場合には、労働基準法違反となる。
(トーコロ事件(最二小判平13. 6.22))

(4)労使協定の効果
最後に、労使協定を締結した場合の効果となります。
労使協定を締結した場合には、下記のような効果を得ることが出来ます。
①免罰的効果 ・・・ 労働基準法で定められた事項を犯した場合であっても、労働基準法違反として、罰則の適用を受けないようになる。
②制度の導入要件 ・・・ 何らかの制度やルールを導入するために必要となる場合。


労使協定として最も認識されている「時間外・休日労働に関する協定(36協定)」は、上記①の免罰的効果を持つ、労使協定となります。
・・・ 本来であれば、1週40時間、1日8時間を超えて労働させることは出来ないが、労使協定(36協定)を締結することにより、労働時間の枠が広がり、1週40時間、1日8時間を超えて労働させても労働基準法違反とならない。

3.労働基準法に規定されている労使協定

労働基準法に規定されている労使協定は、下記の通りとなります。
ここでは、労働基準法についてのみ記載しておりますが、育児・介護休業法等においても、労使協定に関する記載が数多く出てきていますので、締結すべき労使協定が締結されているか、一度、ご確認ください。

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Social Insurance Consulting Firm EOS Firm News Vol. 126

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